『RZ250』

1995年11月4日発行/ザ・カスタムマシン7 RZスペシャル 掲載

 

ひときわ異彩を放つプロアームの装着

この車両のリヤサスペンションはホンダVFRの片持ちタイプ、プロアームに変更されている。
ホイールやスイングアームなどリヤまわりパーツのほとんどがその流用だ。純正パーツの流用とカスタムというと、その響きから“手軽な”イメージがつきまとう。
確かに同メーカーならばそうだろうが、RZにプロアームを装着するにあたっては、並々ならぬ苦労があったという。
RZのモノクロス(スイングアーム直押し作動のカンチレバータイプ)とVFRのプロアーム(ホンダ独自のプロリンク方式によるリンケージ作動)は、サスペンション形式が大幅に異なる上に、VFRのショックユニット位置は若干だが、左寄りにオフセットされている。
このためフレームを大幅に加工。ショックユニットの取り付け位置を変更しているのだが、本来なにもない場所にユニットを移動したため、剛性に不安が残る。
そのためフレーム全体に及ぶ補強が必要になった。さらにホイールサイズの大幅変更や、サス関係の高剛性化に対応する補強も加えるというカタチで進行したため、かなりの箇所の補強が行われた。
さらにその“高剛性バランス”をとるのは、きわめて根気のいる作業である。
外装パーツに施された美しいオリジナルペイント
フロントまわりはホイール、フォーク、ステム類に’89TZR250Rを流用
エンジンは排気デバイスYPVSを装備するRZ350R用に換装。
エキスパンションチャンパーはYUZO・MDR製を右2本出しに加工。
ちなみにRZとRZ-Rではエンジンマウント位置はすべて共通。ラジエーターは’89TZR250(後方排気モデル)からの流用によるラウンドタイプとする。
片持ち形式とされたリヤサスまわりはすべてVFR400Rからの流用。ショックユニット取りつけ位置の変更など、フレーム側には大幅な加工が施される。
もちろんプロアーム装着に伴い、ホイールもセンターロックのVFR400純正に変更。
タイヤサイズは150/60-18と大幅にワイド化される。チェーンラインはフロントスプロケを12mmオフセットして対応。

ピックアップギャラリー

【ベースマシーン】

RZ250

TOPへ戻る